【入門】失敗しない マイク の選び方

初心者ガイド 動画制作における マイク の選び方

動画制作で映像のクオリティを意識するのは当然ですが、音声も作品の完成度に大きく影響します。初心者が見落としがちなポイントが録音です。クリアな音声を録音するためには、適切なマイクの選び方が欠かせません。この記事では、初心者向けに「失敗しない録音をするためのマイク選び」について解説します。

1. マイクの種類と特徴

マイクにはさまざまな種類がありますが、映像制作においては特定のシチュエーションに適したマイクを選ぶことが重要です。代表的なマイクの種類とその特徴を見ていきましょう。

① ラベリアマイク(ピンマイク)

特徴: 小型で、クリップで服に取り付けるタイプのマイクです。口元に近い位置に装着するため、話し手の声をはっきりと録音できます。

メリット: インタビューや対談、Vlogなどで効果的です。周囲の雑音を拾いにくく、直接声を収音できるのでクリアな音質を確保しやすいです。

デメリット: マイクが視界に入るため、映画やドラマのように「見せない録音」には不向きです。

② ショットガンマイク

特徴: 長い筒状の形をしたマイクで、特定の方向からの音を集中して拾います。カメラの上に装着できるものや、ブームに取り付けるものがあります。

メリット: 騒がしい環境や広い空間での撮影でも、被写体の音をピンポイントで拾えるため、屋外ロケや映画撮影によく使われます。

デメリット: 指向性が高いため、マイクの向きがズレると意図した音が拾えないことがあります。また、周囲の音をある程度は拾うため、雑音が多い場所では工夫が必要です。

③ ハンドヘルドマイク

特徴: 手で持つタイプのマイクで、ライブイベントやインタビュー、スピーチなどでよく使用されます。直接持って使うため、インタビュアーが被写体にマイクを向けて声を拾います。

メリット: 音声のコントロールがしやすく、マイクを近づけて確実に音を拾えます。対談や街頭インタビューで使うことが多いです。

デメリット: 映像にマイクが映り込むため、目立つことがあります。また、手で持っているため、使い方によっては雑音が入る可能性もあります。

コンデンサーマイク


コンデンサーマイクはスタジオ録音高品質な音声収録を目的とした場合に特化したマイクです。電源の供給なしに録音できる「ダイナミックマイク」とはちがい、コンデンサーマイクは、カメラなどからの電源供給が必要で、音声を中心に収録するシーン(ロケ現場で音声さんが使う、ナレーション、音楽など)で選ばれます。

特徴: 高感度で広範囲の音を拾えるマイクです。主にスタジオでの録音や音楽制作に使用されます。音質が非常に良く、クリアな音を録音することができます。

メリット: 細かい音や雰囲気まで忠実に録音できるため、ナレーションや音楽の収録に最適です。

デメリット: 繊細すぎて、周囲のノイズや部屋の反響も拾いやすいので、屋外や雑音が多い環境では不向きです。

2. マイクの指向性を理解する

マイクを選ぶ際に、指向性(どの方向から音を拾うか)も重要な要素です。主な指向性には以下のものがあります。

① 無指向性

• 全方向から均等に音を拾うマイクです。ラベリアマイクや一部のハンドヘルドマイクに採用されることが多いです。広範囲の音を拾うため、音源の位置に関わらず声を収録できる一方、周囲の雑音も拾いやすいです。

② 単一指向性

• 正面の音だけを集中して拾うタイプです。ショットガンマイクがこれに該当します。雑音の多い環境でもターゲットの音声をはっきりと録音できる反面、正面以外の音を拾いにくく、マイクの向きに注意が必要です。

③ 双指向性

• 前方と後方の音を拾うマイクです。インタビューや対話のシーンで、話者と聞き手の両方の音を拾いたい場合に有効です。双方向の対話が必要な場面で使うと便利です。

3. マイクを選ぶ際のチェックポイント

マイクを選ぶときに押さえておきたい基本的なポイントをまとめます。

用途に合わせたマイクの選定

屋外撮影ならショットガンマイク、対話やインタビューならラベリアマイクやハンドヘルドマイクなど、用途に応じて適切なマイクを選びましょう。

指向性を意識する

周囲の雑音を抑えたい場合は単一指向性のマイクを選び、全体の音を均等に拾いたい場合は無指向性のマイクが適しています。

携帯性とセットアップの簡便さ

小型で携帯しやすいラベリアマイクや、カメラに直接取り付けられるショットガンマイクは、手軽に使えるため、初心者にはおすすめです。録音機器やバッテリーの有無なども考慮しましょう。

4. まとめ

初心者が失敗しない録音を行うためには、用途に適したマイク選びが重要です。映像の種類や撮影環境に応じて、ラベリアマイクやショットガンマイク、ハンドヘルドマイクなどを使い分けることで、クリアでプロフェッショナルな音声が得られます。マイクの指向性や使いやすさを考慮して、シーンに最適なマイクを選んで、質の高い映像作品を作りましょう。