動画撮影を始めると、意外と重要なのが三脚です。写真撮影用と間違えやすいですが、動画撮影には専用の三脚が必要です。ここでは、初心者向けに動画撮影用三脚の選び方を紹介します。
1. ヘッドの種類を確認しよう
写真用三脚は、カメラを固定するためにシンプルなボールヘッドを使うことが多いです。単にカメラを固定して撮影するだけなら、カメラ用の三脚で十分です。あわてて動画用の三脚を選ぶ必要はありません。
しかし、動く被写体を追いかけたり、ズーム撮影など画面を動かすような撮影では、普通のカメラ用のスチル三脚は不自由です。なぜならスチル三脚では滑らかなパン(左右の動き)やティルト(上下の動き)がしにくいからです。
動画用の三脚は「フルードヘッド」と呼ばれるものを選びましょう。フルードヘッドは、滑らかでスムーズな動きをサポートしてくれます。
フルードヘッドの特徴
1. スムーズな動き
フルードヘッドには「フルード」と呼ばれる特殊な液体が内蔵されており、これが摩擦を抑えることで、滑らかなカメラの動きを実現します。このおかげで、急な揺れやぎこちない動きが映像に記録されにくくなります。
2. パンとティルトの調整
フルードヘッドはパン(左右の水平な動き)とティルト(上下の垂直な動き)の両方をスムーズに操作できる設計になっています。これにより、映像が流れるような動きを演出でき、視聴者に違和感のないプロフェッショナルな映像が撮影可能です。
3. 抵抗の調整機能
一部のフルードヘッドは、パンやティルトの動きの滑らかさを調整できるダイヤルが付いています。この機能により、カメラの動きを軽くしたり、抵抗を強めてよりゆっくりとした動きにすることができます。シーンに応じたカメラ操作ができる点が魅力です。
4. 重量のある機材に対応
フルードヘッドは耐荷重性が高く、ビデオカメラやミラーレス一眼に加え、外部マイクやライトなどの付属機材も支えることができます。これにより、機材が重くなる動画撮影でも安定した操作が可能です。
フルードヘッドを選ぶメリット
• プロフェッショナルな映像演出
映像制作の現場では、カメラの動きをスムーズに演出することが重要です。フルードヘッドを使うことで、映画やドキュメンタリーのようなプロ品質の動画が撮影できます。
• 初心者でも簡単に扱える
動画制作初心者にとっても、フルードヘッドは使いやすいツールです。複雑な操作は不要で、シンプルに滑らかなカメラの動きが得られるため、自然な映像を簡単に作れます。
フルードヘッドは、動画撮影におけるカメラの動きをスムーズに制御するために欠かせないアイテムです。パンやティルトの滑らかさが映像の質を大きく向上させ、視聴者に違和感のない、流れるような映像を提供します。初心者でも扱いやすく、プロフェッショナルな映像制作に大きく貢献してくれるため、動画撮影用三脚にはぜひフルードヘッドを選びましょう。
2. 高さと安定感が大事
三脚の高さは、カメラの撮影位置を自由に調整できるポイントです。特に動画撮影では、アングルを変える場面が多いため、高さ調整がしやすいものを選びましょう。また、しっかりとした安定感も重要です。足が太く、地面にしっかり接地するものが理想的です。揺れやズレを防ぎ、安定した映像が撮れます。
また、動画用のビデオカメラは前後に長いものが多く、特にレンズの重量でバランスが変わります。そのため、動画用カメラとフルートヘッドを固定する雲台は前後に長く作られています。前後に長いデメリットはバランスの取り方が難しいことです。固定したつもりでもカメラがお辞儀をして、目を離した隙に倒れることもあるので注意しましょう。
3. 耐荷重を確認
カメラの重量や、カメラに装着するアクセサリーの重量に耐えられる三脚を選ぶことも重要です。動画撮影では、マイクやライトなどの機材を取り付けることが多く、総重量が重くなりがちです。自分の使う機材の重さを確認し、余裕を持って支えられる三脚を選びましょう。
4. 水平を保てる機能
動画では、映像が傾いていると視聴者が不快に感じることがあります。動画用三脚には、水平器が付いているものが多く、地面が傾いていてもカメラを水平に保つのに役立ちます。この機能があると、プロフェッショナルな映像が簡単に撮れるようになります。
5. 持ち運びやすさ
ロケ撮影などで外出することが多い場合、軽量で持ち運びがしやすい三脚を選ぶのもポイントです。カーボン製の三脚は軽量で強度も高いため、外での撮影に適しています。収納時のサイズも考慮して、持ち運びが苦にならないものを選ぶといいでしょう。
参考:売れ筋ベスト5
1 | VANGUARD VANGUARD|VEO 2 PRO 233AV |
2 | スリック GX-m 7500 Video |
3 | 平和精機工業 Libec TH-X |
4 | BENRO シアンバード カメラ用三脚|TCBA15FS20PROC |
5 | スリック GX 6400 VIDEO-LE |
プロ用三脚について
三脚には重くて頑丈なタイプと、軽くて持ち運びの良いタイプがあります。頑丈なタイプの代表格はプロ用の三脚です。
プロ用の三脚はテレビカメラマンなどが使う三脚です。その使い方は下記の動画で知ることができます。
プロ用三脚の特徴
安定したカメラワークが求められるプロ用の動画三脚は、フルードヘッドの搭載、優れた耐荷重性、柔軟な高さ調整、そして迅速なセットアップ機能など、プロの現場で求められるすべての要素を備えています。
・安定性と耐荷重性に優れており、重いカメラ機材をしっかりと支えることができる。
・振動や風による揺れを最小限に抑え、ブレのない映像を撮影できる。
・一般的に大きな高さ調整範囲を持っている。
・三脚の脚部は、不安定な地面での撮影や、屋外での使用に耐えうるロック機構が付いている。
・アルミニウムやカーボンファイバーといった軽量かつ丈夫な素材で作られている。
・素早くセットアップできるように設計されている。
動画でわかるように、プロの撮影では三脚が命。移動や調整も手間がかかります。扱うには手に余るので初心者にはお勧めしません。。
小型三脚
デジカメやGoProなどのアクションカメラを使って動画を撮影する場合に役立つのが小型三脚です。小型三脚は動画用はありません。
1. 軽量で持ち運びやすい
小型三脚はその名の通り、軽量でコンパクトに設計されており、持ち運びが非常に簡単です。GoProのようなアクションカメラはアウトドアでの使用が多いため、バックパックやポケットに入れて手軽に持ち運べる小型三脚は、移動中やアクティブなシーンでの撮影に最適です。
2. 安定性とバランス確保
アクションカメラは非常に軽いので、わずかな動きでもブレが生じることがあります。小型三脚は、カメラを安定させてしっかりと固定する役割を果たし、ブレの少ない安定した映像が撮れます。特に、定点撮影やタイムラプス撮影では、この安定性が重要です。
3. 自由なアングル設定
多くの小型三脚は脚がフレキシブルに動く構造になっており、地面や岩場など不安定な場所でも安定して設置できます。また、三脚の脚を巻き付けて、木の枝やパイプなどに固定することも可能です。これにより、クリエイティブなアングルで撮影でき、通常の三脚では得られないユニークな視点からの映像を撮ることができます。
4. 多機能性とアクセサリー互換性
小型三脚の多くは、GoProをはじめとした様々なアクションカメラやスマートフォンに対応しています。標準的な1/4インチのネジを採用しているモデルが多く、様々なカメラアクセサリーやアタッチメントを簡単に取り付けることができます。これにより、撮影の幅が広がり、シーンに合わせたカスタマイズが可能です。
5. セルフィースティックとしての利用
小型三脚の中には、脚を閉じてセルフィースティック(自撮り棒)として使えるタイプもあります。これにより、撮影シーンに応じて使い分けができ、カメラを手持ちで撮影したい場合にも便利です。また、グリップ部分がしっかりしているため、安定した手持ち撮影が可能です。
6. 水辺やアウトドアでも活躍
GoProなどのアクションカメラは、アウトドアや水中撮影で頻繁に使用されます。そのため、防水性や耐久性の高い小型三脚があると、濡れた場所や厳しい環境でも問題なく使用できます。脚部にラバーコーティングが施されているタイプは、滑りにくく、水辺での撮影にも最適です。
GoProなどのアクションカメラで撮影する際、小型三脚は非常に便利なアクセサリーです。軽量で持ち運びしやすく、どんな環境でも安定した映像を提供し、さまざまなアングルからの撮影をサポートします。また、セルフィースティックとしても使用できる多機能なタイプもあるため、アクティブな撮影シーンで多様な使い方が可能です。
まとめ
動画撮影用の三脚を選ぶ際には、フルードヘッド、高さと安定感、耐荷重、水平器、持ち運びやすさを重視することがポイントです。これらの要素を考慮することで、初心者でも簡単に高品質な映像が撮れるようになります。